つぶやき

中国・焼物探訪 その⑥

昨年の中国訪問からもう直ぐ半年になるのにまだ私のブログは止まったままになっていた。忙しさにかまけた所為もあるが年齢的に物忘れも手伝っての事で日程や観光した順序など定かではなくなっている。

然し乍らもう完結させないと次には進めないのでそろそろまとめにはいることにする。

ホテルでのバイキングやアルコール50度の酒で私の胃袋は相当に病んでいた。

万里の長城を目指すも何事も節制が大事だと身に染みた。河南省の焼物探訪より北京に戻り、翌朝早く予定通り万里の長城を目指すというスケジュール。
前日までの二日間にわたる陶磁関係者、政府、省、メディアなどに対しての知らず知らずの気疲れなのか度数の高い酒のせいか、はたまた延々と運ばれる料理のせいか、ホテルの朝食のバイキングのせいか …、心身ともに虚弱体質のワタクシ、当然来るべくして来ました。
最初は少しの違和感を覚えチクチク刺し込み五分置きのトイレ症状です。
しかし折角仕事を休んでまで案内してくれる陳先生や猛さんの手前行かないわけにはいかず
平静を装い正露丸を頼りに家内と四人で李先生の手配してくれたドライバーの車に乗り込みました。
この日は晴天に恵まれ抜ける様な青空で本当に観光日和。北京到着日の市内全体がモヤのかかった状態とは打って変わったお天気です。

この日のドライバーさんはとても静かな運転で紳士的な人でクラクションも鳴らさないし割り込みもしない。聞けば中日友好病院の仕事で患者さんとかの食事を毎日運搬してるとの事、北京市民がみんな荒い運転をしてる訳では無い事が理解できました。(笑)
河南省の陶芸家は酒を飲んでも平気で高速道路を飛ばしてたから無法交通体系なのかと思っていた。このドライバーさんがホテルに現れた時は筋肉隆々のターミネーターの様な身体つきでサングラスを掛けゴルゴ13の様な雰囲気を醸し出していて、殺られる前に殺る!と言うのが私のモットーなので悟られない様に身構えて待機していたのだが(笑)

深々と頭を下げサングラスを外したら意外にも目尻の下がった優しいお顔立ち…後で皆んなに話したら大笑いされたのだがこれも旅の思い出だ。

先ずはスムーズに車に乗り込み約1時間半位のドライブしながら中国の国内事情や万里の長城の説明にお腹を気にしヒヤヒヤしながら聞き入り数年ぶりの万里の長城に着く。

お腹の事情を話しモノレールで途中まで行く事を希望し坐骨神経でやられた腰を押さえ足を引きずりながら急な勾配の石段に足を掛けた。90キロ超級の全体重が右足に…二段目の左足に…気持ちは闘う気力充分なのだが激痛は神経を通り脳に送信し、脳から再度激痛をフィードバックさせる。

10数年振りの万里の長城の挑戦もリタイアしその壮大さに改めて感激し又の再会を祈念して来た。

翌日は故宮博物院や北京市民の憩いの場だと云う天壇公園をゆっくりと見学しスケールの大きさや美術品の素晴らしさに感銘し、日本から同行して下さった宇木先生や陳小林先生ご家族、李先生親子、孟さん、最後の晩餐に招待してくださった中日友好病院の先生方、陶芸関係者、政府、州の方々、大変お世話になりました。感謝申し上げます。

国レベルでの状況は異なっても民間外交を通じって世界中何処でも人としての感情は皆同じだという思いは改めて確認できた気がします。

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